【獣医師解説】動物病院で行われている検査を解説!
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動物病院を受診すると様々な検査を受けますよね。
検査中はわんちゃんやねこちゃんを預ける事が多いので、中で何が行われているか気になる方も多いのではないでしょうか?
今回は動物病院で行われている検査について、獣医師目線で詳しく解説します!
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正しい情報を持っていただき、愛犬の健康維持にぜひお役立てください!
1.血液検査・尿検査・便検査
◆ 血液検査
血液を採取し、血液の成分を調べる検査です。
採血の量は調べたい項目などによって変化しますが、院内で測定する一般的な検査では1~2mlの血液で十分なことが多いです。
採血をする際は「保定」といって看護師さんがわんちゃんやねこちゃんの体が急に動き出さないように支えます。看護師さんはわんちゃんやねこちゃんの扱いになれていますので、決して怖い目にあう訳ではないので安心してくださいね。
血液検査でわかることは、貧血の有無や腎臓・肝臓などの臓器へのダメージ、糖尿病の有無、血を止める能力の程度などです。
そのほかに外注検査でアレルギー検査を行ったり、感染症の遺伝子検査を行う場合もあります。
◆ 尿検査
尿検査では、尿スティック検査や比重検査、沈査検査を行います。
尿スティック検査では尿のpHや尿糖の出現などが分かります。
比重検査では、尿の濃さ(腎臓でどの程度濃縮されているか)を調べます。沈査検査では尿を顕微鏡で見ることで、細菌の有無や結晶の有無などを調べます。
採尿方法は自然排尿のものを飼い主さんに取って来てもらうか、尿道カテーテルを挿入して採尿するか、体表から膀胱に向かって針を刺して採尿する方法(せんし採尿)があります。
自然排尿での採尿は、採尿する過程で環境中の細菌などが混入してしまう可能性があるので、カテーテル採尿や穿刺採尿の方が正確な結果を得られます。
◆ 便検査
便検査では、顕微鏡で便を見ることで寄生虫の有無や腸内細菌叢のバランスなどを調べます。
寄生虫などは便の中に偏って存在している場合もあるので、1回の検査では見逃してしまう可能性があるため、複数回にわたって検査をすることもあります。
腸内細菌叢のバランスを見ることで、腹痛の原因となる菌を検出したりすることができます。
下痢をしている場合は、院内でうまく採便できない可能性が高いので、ご自宅で排泄したものを動物病院に持参することをおすすめします。
2.画像検査
麻酔をかけずに行うことができる画像検査には、レントゲン検査と超音波検査があります。
◆レントゲン検査(X線検査)
レントゲン検査では、骨の形状や胸の中の異常、お腹の中のおおまかな異常を検出することができます。
レントゲン検査では撮影する体勢が非常に重要なので、骨折後など痛みを伴う場合は鎮静が必要になることもあります。
鎮静をせずに撮影する場合は、獣医師と看護師がわんちゃんやねこちゃんの体を保定しながらX線を照射します。
◆超音波検査(エコー検査)
超音波検査では、心臓の動きやお腹の臓器の構造を詳しく見ることができます。
毛が密に生えている場合、体表の空気が邪魔をしてきちんと検査ができないことがあるので、詳細に検査をする必要がある時は腹部や胸部の毛刈りが必要になる場合があります。
毛刈りの有無にかかわらず、アルコールスプレーやエコージェルなどで皮膚と機械をしっかり密着させて検査を行います。
検査後に被毛が濡れていても、アルコールスプレーの影響のことが多いので安心してくださいね。
エコー検査を行う際も、看護師さんが保定をして横向きや仰向きの体勢で検査を行います。
3.麻酔をかける検査
麻酔をかける検査には、CT検査やMRI検査、内視鏡検査などがあります。
これらの検査に麻酔が必要な理由としては、わんちゃんやねこちゃんを検査中のストレスから解放することや、麻酔によって体を動かなくすることで検査の精度を高めること、などがあります。
全身麻酔にはリスクが伴うので、これらの検査を行う前に「麻酔前検査」といって麻酔のリスクを判定するための血液検査やレントゲン検査、超音波検査などが必要になる場合がほとんどです。
◆CT検査
CT検査は、X線を利用して体の断面図を作成し、異常がないかを調べます。
特に軟部組織(肺や肝臓・腎臓などの臓器)の病変を見つける事を得意としていて、必要に応じて血管から造影剤を注入し、癌などの特徴を調べます。
検査時間は比較的短く、10~15分で終了することが多いです。
◆MRI検査
MRI検査は、強力な磁石と電波を使って、磁場を発生させて行います。
特に脳内の病変や脊髄の病変を見つける事を得意としていて、こちらも必要に応じて造影剤を使用します。撮影部位が多くなると検査にかかる時間は長くなり、1~2時間かかることもあります。
◆内視鏡検査
内視鏡検査は、口から内視鏡を入れる上部内視鏡検査と、おしりから内視鏡を入れる下部内視鏡検査に分かれます。
消化管全体を検査したい場合は上部と下部を同時に行う事もあります。
どちらの検査でも、内視鏡を消化管の中に入れてカメラで粘膜の様子を観察しながら、「生検鉗子」とよばれるもので消化管の表面の組織を採取して、病理検査に出します。
病理検査では組織を顕微鏡で詳しく見ることで、炎症などが起きている原因を特定することができます。検査時間は生検する数などにも左右されますが、1時間程度はかかる場合が多いです。
まとめ
今回は、動物病院で行われている検査について詳しく解説をしました。
他にも皮膚検査や眼科検査など様々なものがあるので、機会があればまた解説をしたいと思います!
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